谷川岳一ノ倉沢・烏帽子岩南稜

2007.9.22

1974〜1977m

憧れの谷川岳一ノ倉沢・・・この日が訪れるのを心待ちにしていました\(^o^)/今期中には絶対にクリア
しておきたい課題なのです、だから何としても晴れて欲しい!何日も前から晴れを祈ってました m(__)m
前夜、自宅を出発、M氏、hiroくんと合流。上越へ・・・深夜、一ノ倉出合の駐車場へ到着。今までどこへ
行っても、あまり緊張したことがないのですがこの日は珍しくドキドキしています。普段は車中での仮眠も
繊細な神経を持ち合わせているため、苦手。いつもほとんど眠れずフラフラなのです、でもこの日は緊張
のあまり・・・爆睡してしまいました (^_^;)

AM4:30 起床。朝食を取り、身支度を整えます。深夜到着した他のパーティーも準備しています。
AM5:43 1〜2パーティーが出たようなので、私達も急いで出発。ワクワク (^^♪

出合を出るとすぐにゴロゴロの沢に降ります。ちょうど15分程でヒョングリの滝の下にある滝群に到着。
先行者が3名取り付いていて、その奥には朝日に照らされた衝立岩の三角形が凛々しく美しい・・(>_<)
M氏がどのラインで登るのか説明してくれるのですが 「ホンマに行けるの?」と思ってしま
うくらい圧巻でした。フィックスロープで降り、ヒョングリの滝の上部がテールリッジ取り付きになります 

しばらくは沢登りの感覚、夜露で岩が濡れていて滑りそうですが意外と大丈夫でした。滝のあたりで先
程の3名に追いつきます、先に行かせて頂きました。ずっと正面に見える衝立岩は一ノ倉のシンボル
「目指すはあのラインだ」と指差すhiroくんと私(年齢は×2) (^^ゞ 

テールリッジには所々フィックスロープがあり安心です、でも見た目よりかなり急登、グングン高度をあげ
ます。AM7:05 烏帽子沢奥壁基部で休憩、気温が上がってきて真夏のように暑く喉がカラカラ (>_<)
横断バンドをトラバースします、ここは落石の集中攻撃を受ける場所だそうで急いで通過しなければなり
ません。そんなのを受けたら真っ逆さま・・・足元だけを見て、下は決して覗きません (^_^;)

赤いザックのクライマーが垂直に壁に取り付いています (>_<)

南稜テラスに到着、そこで登山靴からクライミングシューズに履き替えて、いよいよここから登攀が始ま
るのです(>_<) 1P目はスラブ状フェース、まずはM氏、私、hiroくんの順で。 この時点で私の緊張はど
こかに吹っ飛んでいました。むしろ「憧れの一ノ倉を思い切り楽しもう」と思っていました\(^o^)/
眼下に見える一ノ倉沢、テールリッジ、烏帽子沢、直下の南稜テラスには先ほどの3名が見えます。

スラブ状フェースを登るM氏の手と足の位置をしっかりと見ておきます、次のチムニーの下でしばらく考
えているM氏。出だしがかぶっているらしい、でもホールドはしっかりしているのでちゃんと探せば大丈
夫という。「後続のパーティーがいるから絶対に落石だけは起こすな!」と注意を受けました。そして次
は私(*^^)v スラブ状フェースはホールドもスタンスもしっかりあります、チムニーは少し大変でしたが
背中を押し付けつつ踏ん張って上がることができました。

2P目のフェースは、hiroくんが本チャンリード初挑戦します。ちょっと羨ましかったです、私もいつかは
リードできるくらいになりたい(#^.^#) 本チャンで覚えることはたくさんあります、だから2人の行動を
きちんと見ておかなければなりません。hiroくんはリードでも余裕のポーズでした (*^^)v

3〜4P目は比較的簡単なフェースから草つき、5P目は小さなテラスからハングした岩をリッジに向か
って上がります、これが馬の背かな、後を見ると怖いので見ません!そのままM氏のいるビレイ地点
まで登り、通り越して少し上まで進みます。安全な場所を確保して、セルフビレイして待機。

次はhiroくん、ここも余裕の笑顔でグングン登っています。自分が登っているときは思いませんでしたが
写真を撮ろうと下を覗くと、結構垂直なんです(@_@;) でも空に突き上げるように登るのがすごく気持
ちがいい♪ 自分が今、憧れのこの一ノ倉にいることが不思議に思えます。

6P目 これが最後の登攀になるのかな、がんばろ!下に先ほどのパーティーが追いついてきました。
かなりのベテランの方々、何か・・・すごい。私もいつかはそうなれるのかな、がんばろ。

AM10:30 草つき上部を慎重に上がると本日の登攀終了。もう少し先に進むとちょっと座れるだけ
の広さがありました、ここでクライミングシューズを脱ぎますとホッとします。お湯を沸かし、スープとコ
ーヒーを入れ、パンを食べて空腹を満たします。いつものことですが、私はバリエーションでは食欲が
なくなります。少しで満腹、経済的です (^^ゞ

ゆっくりと30分以上も休憩したでしょうか、クライミングシューズで痛かった足も太陽の光を浴びて元気
に復活、今度は登山靴に履き替えて稜線に向かいます、でもまだ一箇所だけロープを出すところがあ
るらしいです。上部には岩の塊が見えます、ここからはそれほど大変そうには見えないのですが?

登山靴で歩けるものの、なかなかハードで怖いところもありそうです。ちょっと背中がひんやりするような
急な岩に到着。ロープを出してもらうと難なく登れますが、覗いても下が見えないくらい垂直・・・それに
岩が脆くてグラグラしてる(^_^;)

ナイフリッジのようなところもあって、最後までなかなかスリリングでした〜笹藪に入り、10分少々の
藪漕ぎをしていると人の声が聞こえてきます、登山道に出ました。
AM12:50 他の登山者の方々が「おめでとう〜すごいね」と祝福してくださいました m(__)m 
その言葉に胸が熱くなって感動でした \(^o^)/\(^o^)/\(^o^)/

登山道から下を覗きこむと、一ノ倉沢が見えます、私達が今朝出発したところから
登ったところ・・・何度も感動でウルウルでした。一ノ倉岳山頂で記念写真 (*^^)v

「一ノ倉沢の名クラシックから国境稜線を歩くこと」が今回の二つ目の目標。まずはオキノ耳、そこか
らトマノ耳へ。アップダウンも少なく、気持ちのイイ稜線あるきです。百名山だけあって登山者の数は
多い。ロープウエイがあるせいかな、結構賑やかで驚きました。

稜線上に登山者が見えました、みんな下を覗き込んでいるみたい。
私達のことは見えるのかな・・

谷川岳から仙ノ倉岳を経て先日行った平標山まで縦走する人もいるということ・・その稜線を写真に撮る
のを忘れましたが、笹が美しい縦走路でした。そしてトマノ耳を振り返るとその頂上へ続く尾根を赤いヘ
ルメットの人が登攀中でした、私達が明日登る予定のマチガ沢東南稜。

山荘で有料トイレをお借りし、少し休憩して下山開始です。hiroくんも私も十分燃焼していていい気分。
ちょっと厳しいと言われる西黒尾根、でもそれなりに下山する人も多かった。途中「ガレ沢の頭」という
ところが分岐となり、私達は 「巌剛新道」 を下ります。これが名前の如く・・きつかったです(^_^;)

やっと 「第一見晴」 に着きました、ここはマチガ沢への入り口になります。明日の朝もここまで登って
来なければ・・・朝までここにビバーグしたいくらいですが、そうもいかないので頑張って下ります。
そこから30分ほど下ると道路に出ました。でもまだ一ノ倉の駐車場までは2.1キロとあります (>_<)
でも達成感でいっぱいの私は、車道歩きも辛くはありませんでした (*^^)v
今夜はここでテント泊です。明日はマチガ沢、楽しみです (^^♪ 楽しかった一日を思い出しながらの
夕食はすき焼き!お腹いっぱいになって、今夜も良く眠れそう (-_-)zzz

あそこを登ったんだよ・・・無事に帰ってきました、全ての人に感謝 m(__)m