2006.8.5〜6

1日目

穂高口7:20(7:25)−西穂山荘8:12(8:20)−独標9:11(9:20)−西穂高岳山頂10:30−間ノ岳12:10−
天狗岳12:54−ジャンダルム14:52(15:10)−奥穂高岳16:07(16:15))−奥穂山荘16:46

以前から計画していた穂高縦走。昨年は自分に自信がなく出発直前になって取り止めた。あれから一年、今年こそはと思っていた。
しかし天気などで何度も延期、やっと梅雨が明けこの週末はイケる!と確信、前夜仕事の後、自宅を出発する。今回は何とか槍ヶ岳
まで行きたい、しかし体調や天気をみて計画変更もある。それでも私の心の中は決まっていた「どんなに辛くても絶対に槍まで行く
んだ!」だってその為に一年間、頑張ってきたんだ・・・いつになく緊張している自分に呆れつつ車中ではしっかり居眠りしていた(^_^;)

予想通り駐車場は超満車、うまく空きスペースを見つけ4時間ほど仮眠する。ロープウエイも混雑するだろ
うということで早めに起床、準備をしているとどこからか私を呼ぶ声が・・・上の道路にyuさんとtatuさんだ!
彼らは今日槍に登る。お互いの健闘を祈って思いっきり手を振った\(^o^)/ どこかで会えるかな〜

ロープウエイ駅には登山者、観光の人たちが続々と並び始める。ドアが開くまで時間があるので簡単に朝
食を取ることに。しかし食欲がない・・少しだけパンをかじるが呑み込めない。「食べないと歩けないぞ!」と
ドリンク剤を頂くm(__)m それから一番のロープウエイに乗り、何とか予定時間内に山荘までたどり着く。

いつものように乗鞍岳、焼岳、笠ヶ岳、そして遠くから白山が見てくれている、頑張るぞ!

小屋泊まりの人達だろうか、独標は大賑わい。澄み渡る青い空にそれぞれの笑顔が輝いている(^^♪ 
岩ひばりも朝の挨拶に顔を出してくれた、可愛い(#^.^#) 私たちの大きな荷物を見て「どこまで行くん
ですか?」といろいろな人が声を掛けてくれる。まだまだこれから先が長い・・・

山座同定というものが苦手な私(>_<) 南アルプスなども見えるらしい。写真では
はっきりしないけど富士も見え、嬉しくなる♪

独標からピラミッドピークを経て西穂高岳へ。初めてここに来た時も今日のような青空だったぁ(#^.^#)
あの時は独りぼっちの山頂だった、白いパラグライダーがすぐ傍を旋回していたっけ・・・・そして昨年
と今年3月には雪の西穂高岳に挑戦した、ここは私にとっては大切な場所となっている。最近雑誌で
特集されたので今期は人も多いだろうと予想していたが、やはりとても賑やかな山頂だ。友達と一緒
なのか「やったなぁ!」喜び合う人、静かに山を見つめながら一人おにぎりをほお張る人、皆大満足
の笑顔です。まだ少し時間は早いけどここで昼食にする。朝と同様に食欲はないが小さなパンをスー
プで流し込む。それがやっとだった・・・気温もかなり上がってきてとにかく暑い、暑過ぎる!!こんな
ところでバテているようでは先が思いやられるんだけど(>_<)

槍も機嫌のいい顔を見せてくれている、まだまだ遠いなぁ・・・明日にはあそこに立っている
んだ、と想像してみると少し元気が出てきた。岐阜県警のヘリが何度も何度も旋回している。
すぐ傍まできて窓から手を振ってくれた (^O^)/

ここから先は未知の世界、期待で胸がいっぱい!西穂山頂から少し下り痩せた岩稜の尾根を行く。
飛騨側に回り込み少しずつ登っていく。信州側の鎖場の下降で2名の登山者に会う、先にもう一組。
お先にどうぞと道を譲って頂くm(__)m 正面に奥穂方面、間ノ岳が立ちはだかる・・直下で見上げる
となかなかの迫力だ。カラガラの岩を積み上げた瓦礫の山みたい、確か資料に「落石に注意」とあ
った場所だ、慎重に登る。岩ばかりの景色の中で可愛い花を見つけると心が和み嬉しくなる。

何もない間ノ岳山頂、少し槍が近づいた。太陽が真上になり岩も熱く焼けてますます辛くなってくる・・
奥穂まで水場がないというのに喉が乾く。真夏の縦走が大変だということを初めて知った気がする。
間ノ岳を慎重に下ると間天のコル、天狗の頭への登りとなる。何度も資料でみた逆層スラブ、う〜ん
登るのは楽しい(*^^)v でもこれを下りたくはないな・・てっぺんに一人立っています、見えるかな?

天狗岳山頂という道標はあるがここが天狗の頭らしい。なかなか近づかない奥穂・・・手を伸ばせば届き
そうに見えるんだけどなぁ。岳沢側を覗き込むとまだ大きな雪渓が残っている、その先には雪崩のような
跡が続く、ここからは小さくしか見えないが小屋の屋根や青いビニールシートのようなものが見える。あの
岳沢ヒュッテはどうなってしまったのだろう・・心から再建を祈る。

天狗のコルへの下りは長い鎖がぶら下がっているがこれには頼らず慎重に下る。怖がらずに岩から体
を離すことで下がちゃんと見える。後方から二人の男女が追いついてきた、年配の方でかなりベテラン、
そして健脚。ここで少しお話しする(^^♪ 最初の予定ではここで幕営を考えていたので小屋の跡を見て
みるがティッシュなどが落ちていてちょっとショック。それにここは風がきついと大変そうなところだと思う・・
奥穂までの予定にして良かったかもしれない。

次は天狗のコルから畳岩尾根の頭へ。途中でトウヤクリンドウの花を見つけ写真を撮る。大きな岩が
重なるように空に突き上げている。黄色いペイントがハッキリと見え私も空に向かって登るみたい(^_^;)
信州側には雪渓が残っていて、ここに立つと風が冷たくて気持ちがいい。2名の男性に追いつき先に
行かせてもらう。

見上げると今まで見たことがないような大きな岩稜を仰ぎ、今思うと暑さと戦いながら一心不乱に歩いて
いたような気がする。辺りには岩しかない、その岩は夏の日差しで熱く燃えている。日陰の岩に触ると冷
たくて気持ちがいい・・思わず頬ずりして顔を冷やす。「あれがジャンだよ」と言われてもどれがジャンだか
分からなかった(^^ゞ とうとうここまで来たんだ・・という感動に浸る間もなくそのままジャンを目指す。どん
どん先を行くM氏を追うと「!?」資料でみていた可愛い道標が・・・そのくらい呆気なかった(^_^;)
ここまで頑張ったご褒美にゼリーを食べる、これが最高に美味しかった。少し霧が出てきて涼しく感じる.
可愛い天使の向こうには奥穂。頂上に人が見える、すぐ近くだ。声も聞こえてきそうなくらい!しばらくす
ると天狗のコルでお話した男女が到着、少し雑談する。お二人は10年前に奥穂から西穂を歩かれたと
いう、今回はご主人の還暦祝いで反対のコースを選ばれたとか。私はただただ感心するばかり・・先ほど
の2名の男性たちはジャンには登らずにそのまま先に行かれたみたいだ。私たちも先を急ぐことにする・・

来た道に戻るのかと思っていたら、ジャンへの直登コースを下るという(>_<) 少し覗いて見ると足元から
下は見えない(>_<)(>_<)(>_<) このコースは主に冬期に使うらしい・・下は見ないようにして何とか狭い岩
の上に下りる、2人が立っているのがやっとの狭い岩場だ。指先で岩を確かめ、手がかりを探りながら
少しずつ下る。しかしザックが引っかかり思うように足が伸ばせない・・古いロープが垂直の岩にぶら下
がっているのだが、そこからがどうしても腰が引けて足を伸ばしても届かないし、とても信用できるような
ロープではない・・M氏がハーケンにシュリンゲを掛けてくれたので、慎重にザックを外して下にいるM氏
に手渡しその新しい信用できるシュリンゲにようやく足を掛け・・・もうあとは必死で・・何とか下りることが
できた。振り返るとジャンは勇壮な姿だった。あの切れ落ちた壁を降りたんだ (>_<)
(この下降はあくまでもクライミングエリア・・決して安易に入り込まないで下さい)

すぐそこに見えた奥穂がまた遠く感じるほど、また目の前に壁が立ち塞がる・・恐るべし穂高。登っても
登っても・・歩いても歩いても・・近づかない奥穂だった。先ほどのご夫婦はしっかりとした足取りで前を
歩かれている。本当にすごい人たち(-_-;) 私もがんばろ・・がんばろ・・あと一つあの岩稜を越えれば。
でも慎重に、慎重に。いつもあと少しのところでコケたり怪我したりするから、最後まで気を抜いてはい
けない私なのです、落ち着いて(^_^;)

やったぁ〜\(^o^)/ 奥穂山頂で〜す!少し霧が出てきたけど最高の気分。昨年とってもがんばって
挑戦した『前穂北尾根』も見え、ウルウルしてしまった。最高に幸せ〜(*^^)v

涸沢カールはまだまだ雪がたっぷり、この時期でこれだけの残雪は珍しい。「スキーを持って来れば良
かったなぁ」なんて思ってしまった(^^ゞ さて、明日のこともあるのであまりゆっくりもしていられない。
テント場まで急がなくては・・そしてとにかく休みたい(^^ゞ 山荘の赤い屋根が見えてくると賑やかな歌声
が聞こえてきた、団体さんがかなり盛り上がっているみたい。(ものすごく古い歌でした)
テントを設営して一安心、中に入ると急にグッタリ、せっかく作ってくれた夕食のカレーライスとサラダも
あまり食べられなかった。熱射病の一歩手前くらいだった・・水分を多めに取るように考慮してもらった
おかげで軽く済んだと思う。でも本当にしんどかった。
この日の私の状態を見てM氏は「これだけ食べられないと明日は無理だろう」とエスケープルートで下
山も考えていたらしい。私もそう言われることを感じていた・・でも絶対に頑張るつもりでした(^_^;)

少し横になったら楽になった。外はまだ賑やか・・私もせめて夕日だけでも見ようと山荘まで出てみた。
空は赤く染まってきたけど霧で今ひとつでした。それでも沢山の人が寒さに震えながらこの景色を見て
いた。私もその中に紛れて一人静かに一日目が終わるのを見届けた。あの歌声は続いていたけど・・
明日はどんな一日になるかな、楽しみ♪晴れますように!

7時就寝。明日は1時過ぎに起き、3時には出発予定。 おやすみなさい(-_-)zzz

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西穂高岳〜槍ヶ岳