南八ヶ岳   赤岳〜横岳〜硫黄岳
2005.12.30

2899〜2825〜2760

AM3:00起床、シュラフから顔を出すのも怖いくらい寒い。誰かが動き出すのを待つ・・
皆の吐く息がテントの内側で凍り、触れるとそれがハラハラと降る。外は恐ろしく冷えてい
るのだろう。朝食のための湯を沸かすとテントの中が少し暖かくなり、ホッとする。
今朝は雑炊 =^_^= 暖かい食事が嬉しい。黙々と食べて暖かいお茶を啜る、このままこ
こで一日過ごしてもいいなぁ〜なんて心の中で思ったりする (^^ゞ
手早く荷物を片付けて出発の準備。私の靴はお借りしたテントシューズを被せていたので
凍ってはいないみたい。皆のは凍っているらしい、履くと冷たいだろう(/_;) 外に出ると少し
慣れたのか、それほど寒く感じない。
4時過ぎ、ヘッドライトを付け出発、この時点では風は無かった。昨日も通った中岳沢から
文三郎道を詰める。この頃から風が強くなり、朝が苦手な私の足は前に進まない。鉄の
階段は雪に埋もれ僅かに鎖が見える、時々後ろに向きたいほど足が疲れる(>_<) 何度も
立ち止まりながらようやく稜線に出た。夜が明けても薄暗い霧の中・・風はどんどん強くな
る。岩と雪のミックスでアイゼンが啼く・・・あと少しで頂上なんだろうけど足が上がらない。
岩の陰に隠れて休憩するがポットの蓋が凍って開かない!!どうにかこじ開けて暖かい
お茶を飲む。もう少しだ!がんばろう。

C1 4:00==赤岳6:45(7:15)==横岳8:20==硫黄岳9:30(9:50)==
赤岳鉱泉11:00(11:30)==行者小屋12:10(13:00)==美濃戸14:20

今日はそういう状況なのでデジカメも全く動かなくて記録の写真は一枚も無い (-_-;)
これはM氏から頂いた写真。唯一これ一枚・・・


山頂は突風で立っているのがやっと・・寒くて堪らない。写真だけを撮って早々に退散。
山荘の前で風を避けて休んでいると中で休むといいよと声を掛けてくださった、有難い。
感謝ですm(__)m 中は暖かそうでいいなぁと思う。指先は冷たいなどというのを通り越
して痛い!そして痛いのも通り越して感覚が無くなる。もしかしたら凍傷になっている
のではと思った。ストーブで手を温めると急速に血が通うのか、それがまたとても痛い。
必死で痛みを堪えるのだが結構つらい・・
tatuさんが小声で「指が千切れそうなんだけど」と・・「私も」とお互いに笑うしかない。
できればずっとここにいたいけど、覚悟して外に出る。また強風だ〜温まった体があっ
という間に冷たくなる。でも頑張らなきゃ!こんなのに負けていられない!!霧が出て
いるわけではないのだけど、雪が風に飛ばされ前が見えない。サングラスの隙間から
その雪が入って目が痛む、ゴーグルにすれば良かったと後悔する。ちらっと横を見る
と鼻水がつららになっているのが目に入った。ここでは誰かということは伏せるけど・・
笑いそうになるのを我慢、見てないフリをする(^_^;) 眉毛もまつげも白く凍って、まば
たきすると上下がくっつく。おそらく風が冷たくて体感温度は−20度ぐらいか、それ以
上か・・風と寒さとの戦いはまだまだ続くのだ。

横岳方面へ向かうとまず最初の難関、地蔵ノ頭から日ノ岳へのトラバース。しばらくは
岩と雪のミックス、アイゼンワークを確実に正確に、とにかく慎重に進む。時々梯子やら
鎖があるので特に注意が必要。鉾岳付近で左に巻く、少しくだったところでM氏が地図
で確認。ここですれ違う単独者もどちらへ進むか迷っている、やはり冬山は危険だという
ことがわかる。経験って大切だな・・
横岳を過ぎ少し嫌な岩場を通るとあとはそれほどのアップダウンはないと思うのだが寒
さ対策のマスクをしていると息が辛くなりついついマスクを顎まで下ろしたくなる。しかし
しばらくすると頬が痛くなるので凍ったグローブでマスクを直す。岩場でこんなことをして
いると集中できないと反省しつつ・・

難所を通り越すとあとはしばらく稜線が続く、しかしまたここも強風、半端じゃない(>_<)
横風にヨロヨロしながら進む。足を一歩上げた瞬間によろめいて前に飛ばされた〜。
M氏の激が飛ぶ、こんな怖いM氏を見たのは初めてだ(^_^;) 頑張らなくちゃ・・山荘まであと少しだ。この頃から左の頬の感覚がなくなってきた、サングラスとマスクの隙間ができていたのだ、どうしよう。指先もボワ〜ッとしてきた感じ。もしかして凍傷??
何とか硫黄岳山荘に到着、ここでも快く中で休ませて頂く。またまた感謝です m(__)m
残っているポットのコーヒーや紅茶を代わる代わる飲み、ひと時の幸福感♪あと一分張りで山頂、外に出るのは気は進まないけど気合を入れて出発する。
強風にもずいぶん慣れてきた気がする、一つ一つケルンを見失わないように前に進む。
いくつあるのかな・・風に舞った雪で視界が悪いがいつの間にか山頂に到着。赤岳鉱泉から登って来られた人が記念撮影をしている、私も今日全く動かないデジカメを出して撮影を試みるが、やっぱり動かない<(_ _)> 諦めて下山開始する。
下りは快適、樹林帯に入れば風もなし!今までのは何だったの?と急に元気になる私。
今期はやっぱり雪が多いらしい、木々がモンスター状態になっていて重そう。太陽も出て
きてダイヤモンドダストがキラキラと舞う、ちょっと森の妖精になった気分。いい感じだ〜
あっという間に標高が低くなる、雪もフワフワで歩きやすい。昨日テント場で会った女性とすれ違う「少しだけ登ってすぐに引き返すつもりだ」という。私たちは一気に赤岳鉱泉へ下る。小屋の前でビールを飲んで休憩、私は飲めないので紅茶で。アイスクライミングの人工氷壁を見に裏手に回る。ブルーに輝く氷柱だ〜ここで練習を積むんだな・・
ちょっと興味有り気なtatuさんが無言で写真を撮っている。私も少々興味あり(^^ゞ
ゆっくりと休憩して行者小屋まで戻り昼食。その後テント撤収してザックに詰め込む。テントやロープなどが凍っているせいか、行きよりかなり荷物が多くなっている。
でもお風呂に入りたい一心で足が速くなった、無事に下山。
帰りにお風呂から出て顔を見ると、全員の左の頬が赤黒い。それは痛くもなく・・
軽い凍傷を負ったようだ (>_<) 数ヶ月は跡が残るだろう、女としてはちょっと辛いなぁ。

一日目・阿弥陀岳北稜、二日目・赤岳〜硫黄岳と厳冬期の山を経験させてもらった。
素晴らしい景色と山での人とのつながり・・山や自然は多くのことを私に教えてくれる。
南八・・お気に入りの場所になり、できれば毎年この時期に通いたい。もちろん花の時期も夏も秋もいろいろなコースを歩いてみたいと思う。

(二日目)